ダムの情報
本サイトでは、ダムの情報として以下のダム諸量データを提供しています。
ダム諸量データとは
ダム諸量データとは、ダムにおいて観測された、ダム(貯水池)の時々刻々の状態を表すデータをいいます。
このサイトでは、ダムの基本情報のほか、貯水池の状況(水位、流入量、貯水量(率)等)、ダム操作の状況(放流量等)、貯水池上流の降雨状況などを情報提供しています。
項目 | 解説 | ||||||||||||||||||
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管理区分 | ダムの管理機関(国土交通省、水資源機構、都道府県など)を示します。 | ||||||||||||||||||
目的 | ダム貯水池は、様々な目的で利用されます。 表示している略号の意味は次のとおりです。 F: 洪水調節 W: 水道用水 I: 工業用水 A: かんがい用水 N: 河川維持用水 P: 水力発電 |
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型式 | ダムは、堤体材料、構造などにより型式が分類されます。 表示している略号の意味は次のとおりです。 F: フィルダム G: 重力式コンクリートダム A: アーチダム |
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調節方式 | 洪水調節の方式とその略号は次のとおりです。
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流域面積 (km2) |
ダム上流で降った雨が最終的に貯水池に流れてくると想定される範囲の面積です。 | ||||||||||||||||||
洪水時最高水位 (サーチャージ水位) (m) |
洪水時、一時的に貯水池に貯めることが出来る最高の水位です。 | ||||||||||||||||||
異常洪水時防災 操作開始水位 (ただし書き操作 開始水位) (m) |
ゲートなど機械式放流施設を持っているダムにおいて、操作規則等の本文で定めた「本則操作」による洪水調節を続けた場合に、貯水位が洪水時最高水位 を超えることが予測される場合、操作規則等のただし書きの規定により、貯水位に応じてゲートを操作し、放流量を流入量まで増加させる操作を「異常洪 水時防災操作」といいます。 このような操作を開始する水位です。 洪水調節容量の8割程度に相当する水位を目安としています。 |
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平常時最高貯水位 (常時満水位) (m) |
利水目的に使用するために、貯水池に貯めることが出来る最高水位です。 貯水池の水位は、渇水と洪水の時期以外は常時この水位に保たれます。 |
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洪水貯留準備水位 (洪水期制限水位) (m) |
洪水調節を目的とするダムのなかには、洪水期に洪水調節のための容量を大きくとるために、洪水期に限って常時満水位よりも水位を低下させる方式を採用するダムがあります。このような場合に、洪水期に超えてはならないものとして設定されている水位を「洪水貯留準備水位」といいます。 | ||||||||||||||||||
予備放流水位 (m) |
洪水貯留準備水位または平常時最高貯水位に水位を保持していた場合でも、洪水調節容量に不足のあるダムでは、洪水を受ける前に、一時的に水位を下げる計画を持っており、この目標水位を予備放流水位といいます。 | ||||||||||||||||||
最低水位 (m) |
ダム貯水池運用で想定しているもっとも低い位置の標高です。 | ||||||||||||||||||
計画最大放流量 (m3/s) |
ダムの洪水調節計画で、洪水調節時にダムから放流することになる最大の流量です。 | ||||||||||||||||||
洪水調節開始流量 (m3/s) |
ダム下流の地域、河川内の各種施設に大きな被害を及ぼさない流量で、貯水池への流入量がこの流量に達した時から洪水調節を始めます。「無害流量」ともいます。 | ||||||||||||||||||
流域平均雨量 (mm/h) |
ダム上流域に降った雨の平均値です。 降雨は、場所によって強さが違います。ダム上流域に設置した複数の雨量観測所で観測された雨量について加重平均して求めています。 この雨量で、今後ダム貯水池に流れ込むおおよその水の量を予測し、洪水調節など適正なダム操作・管理に役立てます。 このため、警戒値、注意値を定めているダムもあります。
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貯水位 (m) |
貯水池に貯まっている水の水面の高さで、標高で表しています。 (注:河川の水位の表し方と異なります) |
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貯水量 (103) |
ダム貯水池に貯まっている水の量です。 貯水位の観測値から「貯水位-ダム容量曲線」を用いて求めます。 |
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空(あき)容量 (103) |
今後、貯めることが可能な容量です。 | ||||||||||||||||||
貯水率(利水容量) (%) |
定められた利水容量に対する現在の貯水量の割合を示します。 利水容量は一般に時期により異なります。 | ||||||||||||||||||
貯水率(有効容量) (%) |
有効容量に対する現在の貯水量の割合を示します。 | ||||||||||||||||||
全流入量 (m3/s) |
ダム貯水池に流れ込んでいる1秒間当たりの水の体積です。 貯水池には小川や沢からも流れ込んでおり、直接観測しにくいので、貯水位の時間的変化から「貯水位-ダム容量曲線」を用いて一定時間内の貯水量の変化を求め、この間の放流量を加算して計算する方法が一般的です。 |
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調整流量 (m3/s) |
全放流量と全流入量との差です。 | ||||||||||||||||||
全放流量 (m3/s) |
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下流基準地点流量 (m3/s) |
ダム下流にある基準地点の流量です。 | ||||||||||||||||||
最大放流量 (m3/s) |
直近一連の洪水調節操作における最大の放流量です。 | ||||||||||||||||||
最大放流量 発生時刻 |
上記の放流を行った時刻です。 |
- 項目中、( )は、従前使われていた用語です。平成18年10月の「洪水等に関する防災情報体系の見直しについて」などで現在の用語に見直されています。

貯水池容量配分
限られたダム貯水池の容量を有効に利用するため、季節に応じて貯水池容量の配分を変えて運用(このような方法を「制限水位方式」といいます)しているダムがあります。
例えば、雨の多い洪水期7~9月は、洪水が来たときに水を貯めるポケットを用意しておきます(普段は空っぽの状態です)。一方、雨の少ない非洪水期10月~6月は、利水のため、ダムに多くの水を貯めます。


ダム
- ダムとは「河川の水を堰き止め、水位を上げ下げして、水を貯めたり、下流の河道に水を補給したりする目的で建設された構造物のうち、堤高15m以上のもの」をいいます。
- 我が国のダムの多くは、洪水調節などの治水目的と、水道・かんがいなどの用水補給や水力発電という利水目的を併せ持つ「多目的ダム」です。利水目的だけで作られたダムは、「利水ダム」と呼ばれます。
- 「ダム名」の欄に、「堰、頭首工、調節池、遊水地」となっているものがありますが、これらは上記のダムの定義に当てはまらない施設です。
本サイトでは、便宜上「ダム諸量」の中で、これら施設に関する指標について情報提供しています。
解説 | |
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堰 | 建設目的はダムと同様ですが、堤高が15m未満のものをいいます。 |
頭首工 | 主に、かんがい用水を川から取水するための堰をいいます。 |
調節池 | 下流の河道が洪水を流しきれない場合に、洪水の一部を河道内のある箇所に一時的に貯め、下流側のはん濫を防ぐことを目的とするものをいいます。 (同様の目的を持つ池で、市街地に設けられるものを「調整池」と呼びます。) |
遊水地 | 機能は調節池と同じです。厳密な区分ではありませんが、貯める箇所が普段河川水が流れる河道外に隣接してあり、その間に特別な施設がない場合に「遊水地」と呼びます。 |
本サイトで提供しているダム・堰情報
国土交通省水管理・国土保全局、(独)水資源機構、都道府県が設置したダムや堰で10分ごとに観測されるダム諸量を提供しています。
ダムや堰の数については『「川の防災情報」の提供情報』をご覧ください。